仕事は楽しいかね?
「この数年、転職する人が続出して困っている」というのが今回の依頼のきっかけだった。確かに入社2~3年目の人達に転職する傾向は年々増してきている。 話している内に「若い人達が仕事をする理由をどう考えているのかを知りたい」 そこで「仕事とは何か?」というテーマで、入社2~3年の社員さんと経営層とのセッションをするということになった。 多分に哲学的なテーマで、どう進めるか、どんな回答が出てくるのかを想定し、進めるプロセスをつくってはみたものの、付き合いが短く、この会社の風土も聞いただけで、ワタシ自身の体感レベルまではほど遠く、把握できていない状態の中でスタートになるが、それでもいいか?と確認した。すると一般論でも、ワタシの経験からの話でも良い、最終的な結論がでなくても、考える場をつくってほしいということでのスタートとなった。 ➽➽仕事をする理由と評価のつながり ➽仕事をする理由/なぜ働くのか? 仕事をする理由/なぜ働くのか? を入社2~3年目の参加者に質問すると、生活のための経済面の確保、社会貢献を通じた自己実現、能力・スキルアップを通じた自己成長といったものが、スラスラと回答として出てきた。 マズローの欲求5段階 に基づいたような模範解答だった。 出だしとしては順調。経営層はいたって柔和な表情。和やかな雰囲気だった。 ➽回答への違和感 しかしワタシの頭の中は「???」と疑問符がうずまき始めていた。 彼らが本当にそう思っているのかどうかは別としても、即答できてしまうことに違和感を覚えた。 正直のところをいえば、びっくりした。 「こんなに成熟した考えを持っているのか・・・」 同じ質問を社会人2~3年目のワタシにされても、到底このような回答はできなかっただろう。 それだけ不勉強であったし、ましてやこのような質問を自らがする発想もなく、そういう質問をされる環境にいたわけでもく、常に現状に満足ができずにいて、 不満を撒き散らしていたように思う。 社会人2~3年目のワタシは、今回の参加者が答えたところとは対局に位置にいて、仕事をする理由なんてものは考えたこともなければ、「仕事は仕事。まだ他にやりたいことあるし」と思っていた。 そのようなワタシ自身の話をした上で、以下を解説した。 ➽仕事をす...