銀座品質がコンテンツとなる宅配サービスに感動した

今回は、あるデリバリーを体験し、感動し、何を読み取ったかの話を少々。

先日、「美味しい銀座デリバリー」というサービスを利用した。試しにというつもりで、マンション管理組合で会食するために数日前にオーダーをしていた。

銀座品質というサービス・コンテンツ

➽➽単なる宅配・デリバリー業者ではないと感じた

当日の依頼時間範囲にデリバリーに来てくれたのは、当然と言えば当然だろうが、オートロックのモニターに映し出されたデリバリー担当者の姿に驚いた。

➽丁寧さと気配り

スーツを着ている。いくら夕方だったとはいえ、都内は夏日。暑いだろうなと思いつつ、通話ボタンを押して返答すると、「銀座デリバリーから参りました」と返ってきた。よくある「◯◯◯で~す」と間延びした挨拶ではない。
この時点で、いわゆる他のデリバリーとは違うなと感じたと同時に、「それはわざわざどうもありがとう」という気分になりつつ、ロックを解除。
  
しかし、なかなか部屋まで来ない。
それもそのはずだ。ウチのマンションは、番号順に並んでいない。
メゾネットの部屋が複雑に入り組んでいる。
例えば108の隣が207。その隣が302でその隣が105といった感じで、10年以上住んでいる者でも迷うぐらいだから、初めて来た人が、その規則性を見出すには無理がある。しかも我が家の位置は、入ってすぐの棟から更に奥に入る必要があり、その通路はうっかりすると見落としてしまうという、かなり防犯上の対策が強めに施されている(入口に地図はあるにはあるけど、見落としてしまうぐらい小さい。)
 
全てのデリバリー(ウーバーとか、ネコのおごりとか、店舗ダイレクトとか)で、一発で我が家までたどり着いたものはない。
ヤマト運輸や佐川急便でも、地域担当者が変更になると、最初は必ず迷っている。
なので、普段は、こちらから敷地内の目立つところまで出ていって、ウロウロしている担当者を見つけて、その場で受取ることになる。
 
今回の銀座デリバリーの担当者も、案の定、同じように迷っていたので、こちらから声をかけ、その場で受け取ろうとすると、丁寧な返事が返ってきた。
「よろしければ、玄関までお持ちします。」というのだ。
そんなの駄目ですという話ではなく、「ぜひそうさせてください」という意味だ。つまりは営業担当者発想の言葉使いだ。

➽銀座品質を保つ工夫と確かな運搬技術

受け取った食事は、不織布の風呂敷で包まれた箱に入っていた。ポリ袋ではないところが、SDGs。そしてしっかりと密封されていた。
箱を空けてみると、保冷剤が布製のお手拭きで包まれていた。
今できる最大限を考えたらこうなりました。でもまだ工夫の余地はあると捉えている姿勢は感じられた。

それで食事を開けて見た。一切の崩れが起きてない。さすがだ。
何がさすがか?このサービスは宅配業者が始めたのではなく、運送会社が銀座料飲組合と組んだものだ。
その会社は、首都圏の物流を担う八大株式会社という運送会社。
運ぶことに関してはプロ。安定しているからこその料理の崩れなし。といったところだろう。

➽➽新たなサービスコンテンツになる得る

これは銀座品質そのものがコンテンツになり得ることを示しているとも思えた。 
通常、銀座品質は、銀座に行かねば体験できない。行ってもある程度の金額が必要とはなるが、そこに価値を見出している人が多くいるので、銀座はいつまでもハイブランドの聖地であり続けているわけだ。「高い」という一言で片付けるものではない。
その銀座品質を自宅で享受できるということだ。
まったく違う見方をすれば、在宅勤務でメンタルクライシスになりそうなところを救う一助にも繋がる可能性も秘めている。
  
銀座の料理と首都圏物流のプロの掛算によって生まれたこのサービス=美味しい銀座デリバリー。これによって銀座の新たな価値が創り出されていくのが楽しみになってきた。

「美味しい銀座デリバリー」のホームページはこちら


[2021.06.13追記]
またランチミーティング用に「美味しい銀座デリバリー」で注文した。
今回届けてくれた担当者は若い女性だった。前回の担当者から、しっかり引継ぎされていたのだろう、うちの複雑な部屋配置になっているマンションにも関わらず、インターホンでロック解除した後、数秒で到着した。一切迷うことはなかったということだ。
このあたりは、一般的な食事デリバリーサービスとの差がかなりある。彼等は相変わらず毎度迷って、数分かかり、挙げ句にはこちらからわざわざ「お迎え」にいってばっかりだ。
  
そして、今回の担当者もやはりスーツを着ていた。
シルバーグレーのジャケット、薄いグレーのシャツにシルバーグレーのネクタイ。
見た目に涼しげな感じだし、ダークスーツではなくても高級感はある。
茶色の髪もキレイに引っ詰めにしていたので、清潔さも感じる。
髪の色に関しては諸説いろいろある。20年ぐらい前なら、茶髪自体が清潔感に欠けるという印象はあっただろうけど、今ではそうでもない。むしろ、髪色よりも相手に顔をしっかり見せるキレイな引っ詰めの方が清潔感はある。
それでも気温はそれなりに高くマスクをしているのに、顔に汗も浮かべていないのは何故か?
「今日みたいな温度だったら、スーツは暑いでしょ?」と問いかけたら、返ってきた言葉は意外なものだった。
「真夏用のものがこれから決まるので、楽しみにしているんですよ。」
いやぁ、これはうまいわ!「はい、暑いです」を「楽しみにしている」と見事に変換した応答。マスク越しとはいえ、爽やかな笑顔付き。
聞けば、自分で運転してきているというから、いわゆるセールスドライバーということだけど、営業マンでも、それなりに経験積まなければ、この返答は出てこないよ。

保冷バックから取り出し、品物を渡してくれる時は、きちんと両手で差し出す。
ああ、こんなに軽いものだと、普通は片手で渡しちゃうよなぁ。
ちゃんとトレーニングされていることがわかる。
サービス自体が開始されて、3ヶ月ほど経つので、「慣れ」が出てきて、雑になってしまいそうなところなのになぁ。



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