企画は「将来の現実を創ること」

前回の「これからの企画に必要なこと」の続き。
時々、企画というのは、何でしょうか?と意味を求められることがある。
それを知っても企画ができるようになるわけでもないだろうが、一応は応えるようにしている。

CreateTheRealityOfTheFuture

➽➽➽企画とは何か?

意味のみで言えば、企て画すこと。読んで字のごとし。
目的レベルでいえば、「当事者に価値をもたらすもの」
そして、私は「将来の現実を創ること」と定義している。

企画というのは、ビジネスに限っていうと、売上や利益、あるいはブランドイメージアップなどに貢献できるものをいう。単に社長や役員、社員がやりたいことをやるものでもない。

将来の現実といっても、「こうなりたい」「これを成し遂げたい」といったもので、それは現在置かれている状況から鑑みての妄想であることがほとんどだ。
この妄想を理想化し、構想化して、やっと現実味を帯びていくわけだ。

➽➽企画とマネジメント

この妄想➽理想➽構想としていくチカラを持ち合わせていない場合は、外部を頼ることになる。広告の殆どは外部を起用するのは、そういうことだ。

ところが、現在は外部を使わなくても、そこそこのものは社内の手弁当でできるようになってきたのも事実。テレビ放送で流れるCMでも明らかに素人がつくりました的なものが多くなってきているし、Youtubeで流れているような動画でもさほど差がなくなってきている。つまり、そういうチカラが社内に必要になってきているということだ。

少なくともマネジメント力があれば、その取っ掛かりをつくることはできる。だけど、管理することがマネジメントと考えており、それだけやっていればいいと思っている人には、そのとっかかりも見えないことが多いだろう。

➽➽企画書や提案書に書くこと

企画書に入る要素は5W2Hで十分だと言われている。確かにそうだ。しかしここにマネジメント力の差が出る。

以下は、管理思考の強い人には、理解できない領域であるかもしれない。管理思考の強い人を企画チームに入れるとうまく行かないのは、これらの理由が大きいことは、私の経験上でも事実だと言える。うまくいった例はない。

➽なぜ今なのか?

マネジメント力が強ければ、必ず「それがなぜ、今必要なのか」がわかるように構成されている。

「なぜ、必要か」を枠で囲んで、図で表しているとは限らない。全体的に醸し出しているとしかいいようがないものもある。表紙で粗方語っているものもある。

これが管理思考の人には、ほぼ出てこないものだ。(マネジメントと管理の違いは、いずれ)

➽どんな表現をするか?

将来の現実を創ることは、表現することは難しい。
誰も見たことがないものを、あるいは経験したことのないものを、想像上であっても体験レベルに持ち込まなければならないのだから、ハードルは高いものだ。

その高いハードルを企画書や提案書では、「難しいことをわかりやすく。」表現していることが最低限のレベルだろう。

次に「わかりやすいことを面白く。」これができれば、及第点。

そして「面白いことを端的に表現する」ことが求められる。ここまでできれば採用となる。しかし、「端的に表現する」こと自体がもっともハードルが高い。



 



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